大阪では粟おこし。 東京では雷おこし。

一般的な砥石は、この”おこし”と構造が良く似ています。

●穀類に相当する物が、砥材。
●あめに相当する物が、結合材。
●そして食感を左右する隙間、気孔。

これらを『砥石の3要素』と申します。

砥材は、加工物を切ったり、削ったり、磨いたりする刃物です。天然の物もありますが、殆ど人造品です。
結合材は、砥材を固め保持する物ですが、粘土、長石などの無機質の物、フェノール樹脂など有機質の物、金属粉末で焼結した物、電着させた物など様々です。
気孔は、成型する際に出来る物ですが、これがあることによってキリコがスムーズに砥石面から排除されます。(焼結金属の場合、気孔は、ありません。)
砥石屋は、加工物の種類によって、これらの要素を最適な条件に設計するわけです。

尚、河出版技能ブックス(8)研削盤のエキスパートで砥石をおこしに例えて説明しています。この本は、砥石をうまく説明しています。